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超「日本画」モダニズム
─堂本印象・児玉希望・山口蓬春─

伝統的な日本画によって、すでに画壇的地位を築きながら抽象作品や洋画などに取り組み、日本画に新鮮でモダンな表現世界を実現した画家たち、堂本印象、児玉希望、山口蓬春を採り上げます。
堂本印象(1891-1975)は、大正期から昭和前期にかけては、花鳥や風景を題材とする伝統に即した日本画を描きましたが、戦後になるとデフォルメした形態を取り入れるなど徐々に作風を変化させ、晩年には抽象表現によって従来の日本画の領域を大きく超えました。児玉希望(1898-1971)は、鮮やかな色彩や水墨表現による風景画から、自然の細部への関心を深めた心象的、抽象的な独自の新しい表現世界を実現、また、油彩や水彩による作品なども試み、限られた画風におさまらず、実に幅広い創作活動を展開しました。山口蓬春(1893-1971)もまた、はじめ油彩画を試みましたが、まもなく日本画に転じ、大和絵による古典的な画風から、戦後はフォルムを単純化させた表現や構成的な形態と色彩による独自の静物表現を確立し、現代的感性あふれる清新な世界を確立しました。
ほぼ同時期に活躍したこれら3人は、それぞれに日本画という枠組みを超えた作品に挑戦し、日本画に新しい風を吹き込んだということで共通します。印象、希望、蓬春は大正から昭和の戦前戦後を通じて活躍しましたが、これまで同時に採り上げられることはありませんでした。本展では、3人の画家の表現世界を紹介し、彼らの中のモダニズムを探っていきます。

展示替えを行います
前期:10月3日(金)~11月3日(月)
後期:11月5日(水)~11月30日(日)

企画展
超「日本画」モダニズム ─堂本印象・児玉希望・山口蓬春─
会期
2008年10月3日(金)─11月30日(日)まで
休館日
月曜日(休日の場合はその翌日)
但し10月13日(月)開館・14日(火)休館、
11月3日(月)開館・4日(火)休館、11月24日(月)開館・25日(火)休館
開館時間
午前9時30分 ~ 午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料
一般 500円(400円)、高大生400円(320円)、小中生 200円(160円) (  ) 内は、20名以上の団体料金
主催
学校法人立命館、京都府

Event

■関連企画
【土曜美術茶論】
2008年10月4日
「日本画のモダニズム」 ※終了
島田康寬(京都府立堂本印象美術館副館長)

2008年 11月15日
「戦争と美術―画家たちの戦争協力」 ※終了
木村一信(京都府立堂本印象美術館館長/立命館大学文学部長) 

■時間=10:30~12:00
■場所=堂本印象美術館別館和室
■定員=先着30名(事前申込不要)
●聴講無料