展覧会情報 Exhibitions
祈りの形象 - 真理を求めて -
堂本印象は、1891年(明治24)に京都で生まれました。27歳になった1919年(大正8)に第1回帝展で初入選を果たし画壇に登場、その後も次々と話題作を発表してまたたく間に画壇に確固たる地位を築き、1975年(昭和50)に亡くなるまで近代日本画壇を代表する一人として活躍しました。
印象は、およそ半世紀にわたる画業において花鳥画、風景画、人物画など日本の伝統的なモティーフを描く一方、戦後には抽象絵画へと精力的な展開を遂げることで世間を驚かせたのも周知のとおりです。しかし、こうした多彩な活動にもかかわらず、生涯一貫して印象が持ち続けていたのは神仏への信仰心でした。
この展覧会は、当館において開催するおよそ4年ぶりの仏画を中心にした企画展です。印象は、仏教を主題とする絵画作品はいうまでもなく、昭和初期から晩年にいたるまで日本各地の寺院の襖絵や天井画、教会の壁画など神仏空間を荘厳する作品を数多く制作しました。こうした多くの作品が生み出されたのは、印象自身の敬虔な信仰心に加えて、何よりも、神仏を表現することへの印象の強い意欲の表れであると考えられます。印象が取り組んだ祈りの表現をご鑑賞ください。
また、今回は信貴山成福院のご協力により、印象が手がけた寶雲閣襖絵および袈裟を併せて展観します。本展が印象の仏にまつわる表現を多面的・立体的に理解できる機会となれば幸いです。
特別出陳 信貴山成福院の印象作品
信貴山成福院の印象作品は一部作品の展示替があります。
前期:6月27日(金)~8月10日(日)
後期:8月12日(火)~9月28日(日)
- 企画展
- 祈りの形象 - 真理を求めて -
- 会期
- 2008年6月27日(金)~9月28日(日)
- 休館日
- 月曜日
- 開館時間
- 午前9時30分 ~ 午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 入館料
- 一般 500円(400円)、高大生400円(320円)、小中生 200円(160円) ( ) 内は、20名以上の団体料金
- 主催
- 学校法人立命館、京都府
Event
■関連企画
【土曜美術茶論】
2008年7月12日
「印象先生と信貴山成福院」
鈴木凰永(信貴山成福院長老)
2008年 9月20日
「博物館で仏像を展示する―畏れ多い話」
榎英一(愛知文教大学教授/立命館総合ミュージアム主任学芸員)
時間=10:30~12:00
場所=堂本印象美術館別館和室
定員=先着30名(事前申込不要)
●聴講無料