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アヴァンギャルドの全貌
1919年、第1回帝展に初入選して以来、およそ半世紀にわたる画業において様々に表現方法を変貌させた堂本印象。花鳥画をはじめ、風景画、人物画、仏画など日本の伝統的なモティーフを描くかたわら、1950年代半ばからは、日本画としては斬新な抽象表現による絵画をつぎつぎに発表し世間を驚かせました。本展では、日本画家にして抽象画を描くという独自の挑戦が最も華やかに展開された1960年代に焦点を当てます。
1960年代、印象は本質的な芸術の創造を目指して斬新なスタイルを築きあげました。それは、主に流動的な線の交錯と華麗な色彩によって構成された抽象表現で、印象自身によって「新造形」と名付けられました。このように印象が独自に確立した「新造形」は、それまでの日本画の概念や形式を断ち切り、非具象という革新的な表現をめざしたという意味で、アヴァンギャルドと見なすことができるでしょう。当時の画壇に新風を注ぎ込み、パリやニューヨークなど海外でも注目された印象の先駆的な試みは、今日なお新たな刺激を与えます。今も輝きを放つ、ダイナミックで迫力ある印象芸術の真髄をお楽しみください。
- 企画展
- [企画展] アヴァンギャルドの全貌
- 会期
- 2007年7月13日(金)- 10月14日(日)
- 休館日
- 月曜日
- 開館時間
- 午前9時30分 ~ 午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 入館料
- 一般 500円(400円)、高大生400円(320円)、小中生 200円(160円) ( ) 内は、20名以上の団体料金
- 主催
- 学校法人立命館、京都府
Event
■〔関連企画〕京都府立堂本印象美術館 立命館大学 白川静記念東洋文字文化研究所 共同企画
「漢字もアート?美術館で感じよう」
7月24日(火)―9月2日(日) 午前9:30~午後4:30
抽象画のタイトルに表現された漢字を白川文字学により解説。
抽象から具象を表現しようとした中国の古代人の知恵と、具象から抽象を再構築した堂本印象の力。
クイズを解きながら、美術と漢字を感じとることができるちょっと新鮮なアート鑑賞です。
「美術館漢字探検隊」
8月10日(金)・8月25日(土) 午前10:00~11:00
※小学生対象
・ いずれも事前申込不要、参加無料。ただし、入館料が必要です。
・ 期間中来館者には「抽象画・漢字カード」を差し上げます。
・ 詳しくは直接美術館へお尋ね下さい。
■立命館総合ミュージアム日曜美術講座
【美術を楽しむ】
京の文化勲章受賞作家たち 徳岡神泉-幽玄の美
島田康寛(立命館大学文学部教授)
日程=2007年9月30日(日) 午後2時~3時30分
会場=アートリサーチセンター多目的ホール