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堂本印象の挑戦 ~日本画ってなんだろう

日本画家堂本印象は大正期以来、仏画、歴史画、花鳥風月などの主題を中心に日本画の伝統を踏まえて着実に作品を発表してきました。ところが昭和30年、文学性や説明性の一切を省略し、対象を極限まで整理した斬新な抽象画「生活」を描き、美術界を驚かせました。それ以降、印象はこの傾向の作品を「新造形」と名付け、日本画の領域では極めてめずらしい抽象画を多く描くことになります。こうした具象から抽象へという表現形態の展開の裏には、一体何があったのでしょうか? それには、昭和27年、印象64歳の時に経験した渡欧が大きな契機となっています。
 この展覧会では、日本画というジャンルにおいて具象から抽象へと果敢に挑戦した堂本印象の画業を紹介いたします。本流の日本画から抽象画の数々を展示することによって、鑑賞者各々が日本画ってなんだろう?ということについて改めて考えていただく機会になればと思います。

期間中展示替を行います。
2月16日に以下の作品が替わります。

「新聞」→「或る家族」
「窓」→「疑惑」
「粲光和風」→「光輝」

企画展
[企画展] 堂本印象の挑戦 ~日本画ってなんだろう
会期
2007年1月5日(金)~4月8日(日)
休館日
月曜日
開館時間
午前9時30分 ~ 午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料
一般 500円(400円)、高大生400円(320円)、小中生 200円(160円) (  ) 内は、20名以上の団体料金
●この展覧会の観覧券の半券で、京都国立近代美術館特別展「揺らぐ近代 日本画と洋画のはざまに」(2007年1月10日~2月25日)が団体料金でご覧になれます。
主催
学校法人立命館、京都府
後援
京都新聞社

Event

■ 関連開催展 「揺らぐ近代 日本画と洋画のはざまに」
「揺らぐ近代 日本画と洋画のはざまに」
MODERN ART IN WANDERINGS
In Between the Japanese-and-Western Style Paintings
2007年1月10日(水)~2月25日(日)
京都国立近代美術館

■記念シンポジウム
「日本画 変貌 ―― 伝統と近代化のはざまで」
主催=京都府立堂本印象美術館、
    京都国立近代美術館、学校法人立命館
後援=京都新聞社
日程=2007年2月10日(土) 午後2時~4時
会場=立命館大学(衣笠キャンパス)創思館
定員=先着100名

基調講演 富山秀男(美術評論家)
パネリスト 古田亮(東京藝術大学大学美術館助教授)
      島田康寛(立命館大学文学部教授)
      尾崎信一郎(鳥取県立博物館美術振興課長)
コーディネーター 神林恒道(立命館大学先端総合学術研究科教授)

■記念講演会
「揺らぐ近代の美意識」
主催=京都府立堂本印象美術館、
    京都国立近代美術館、学校法人立命館
後援=京都新聞社
日程=2007年1月28日(日) 午後2時~3時30分
講師=山野英嗣(京都国立近代美術館主任研究員)
会場=堂本印象美術館
定員=先着30名

■関連講演会
「日本画と洋画のはざま――関西画壇を中心に」
日程=2007年1月20日(土) 午後2時~3時30分
講師=古田亮(東京藝術大学大学美術館助教授)
会場=京都国立近代美術館 1階講演室
定員=100名(13時から整理券を発行いたします)
※聴講無料 主催:京都国立近代美術館