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堂本印象の芸術

人は彼を『美の求道者』と称した・・

文化勲章も受章した日本画の大家、堂本印象(1891-1975))は、花鳥風月から人物、宗教画まで、ジャンルを問わず華麗に描きこなす画域の広さで流行作家としてもてはやされましたが、同時に、一つの画風や表現にとどまることなく果敢に変貌を重ねた画家でもありました。日本画の伝統を基本としながら、古今東西の芸術を研究、加味して産み出した制作の数々は、戦後の洋画風表現から抽象表現にまで至り、その展開の大胆さは時には世間を驚愕させました。
このように旺盛な印象の制作態度は、本業である日本画の枠にもとどまらず、洋画、彫刻、工芸などの制作にも発揮され、遂には自らの堂本美術館(現・京都府立堂本印象美術館)へと昇華したのです。自作を公開するこの美術館の設立は、印象長年の夢でもありましたが、建物の外装から内装、細部の装飾に至るまで、遍く自身のデザインによって1966年に開館し、本日に至っています。
本展は、堂本印象の約60年に及ぶ芸業の中から、本業の日本画はもとより、洋画、彫刻、工芸などの代表作を厳選し、数度の陳列替えにより紹介するものです。今日なお新鮮な輝きを喪わない名品の数々をご鑑賞ください。

会期
2006年3月14日(火)~7月2日(日)
休館日
月曜日(ただし、休日の場合は、その翌日が休館)
開館時間
午前9時30分 ~ 午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料
一般 500円(400円)、高大生400円(320円)、
小中生 200円(160円) (  ) 内は、20名以上の団体料金