Exhibitions

流動と集結~印象その芸業の昇華

昭和41年、印象は自らの作品を陳列する「堂本美術館」を自らのデザインにより、建築しました。館の内外は独自の表現による「新造形」により埋め尽くされました。開館35年を迎え、次の3部の構成により当時を偲び、印象がこの美術館に託した思いを探ります。

● 新造形作品/美術館は、まさに「新造形」と自らが称した作品群の集大成と言えますが、卓越した色彩・デザイン感覚による事例を絵画、彫刻、陶芸、染色などから紹介します。
▽ 1963~70頃の絵画作品 「流動と集結」ほか
▽ 1954~70頃の彫刻、諸工芸 「奏でる女」ほか

● モニュメンタルな芸業/自らの作品で飾る自らの美術館への構想の発芽を、数々のモニュメンタルな制作とその資料から探ります。 ▽ 『楽園』(福井地裁ステンドグラス)ミニチュア
▽ 西芳寺書院襖絵「悟」 
▽ 智積院、竹林寺、乙津寺、西芳寺、法然院 襖絵小下絵
▽ 甲子園カトリック教会、玉造マリア大聖堂 等

● 自らの作品を体現する美術館/美術館の原案となったラフスケッチなどを初公開するとともに、館建物、装飾品、調度品のデザイン画や当時を偲ぶ写真により、館の変遷、そして印象がこの館に馳せた夢を辿ります。
▽ 美術館建物、及び装飾、調度品
▽ 美術館ラフスケッチ ▽ 美術館壁面レリーフ、柱、椅子デザイン画
▽ 開館当時の写真 等

従来の展覧会が、絵画が中心であったのに対し、今回は、美術館そのものや関連する様々な芸業に焦点をあてた初めての企画であり、初展示となるものも多く出品されています。
特に、ロビーの北壁面に設置される福井地裁のステンドグラス『楽園』のミニチュアは、当時の色彩がほぼ再現され、非常に美しく、美術館を飾る新たなモニュメントとして大切にしていきたいと考えています。
また、ポスターや美術館内のサインを開館当初に使用していたものを再現するなどし、開館当時の雰囲気を醸し出しています。

会期
平成14年10月17日(木)~12月8日(日)
休館日
月曜日(休日の場合はその翌日) ただし10月28日(月)は開館
(ただし休日の場合は、その翌日が休館。4月30日は開館)
開館時間
午前9時30分 ~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料
一般 500円(400円)、 高大生400円(320円)、 小中生 200円

Event

■ 列品解説
 ○ 10月20日(日) 、12月1日(日) 午後2時から
 ○ 2階展示室
 ○ 当館学芸員による作品等の解説

■ 特別講演会
 ○ 11月3日(祝・日) 午後2時から
 ○ 堂本印象旧居(別館)
 ○ 講師 池坊短期大学教授 加藤類子氏
 ○ 演題「戦後京都日本画の動向」

■ 堂本印象旧居(別館)秋季特別公開
 10月25日(金)~10月30日(水) 10月28日(月)開館
 * 呈茶 10月27日(日)
  協力 立命館大学 茶道研究部・邦楽部
  庭園内にお茶席を設営、琴、尺八演奏
  (お茶券300円)

■ ロビーコンサート 
 ○ 11月24日(日)  午後2時から
 ○ 「深草木管五重奏団 」
  フルート 新田 芳明  オーボエ 古田 泉  クラリネット 野田 亨
  ホーン 林 浩嗣  バスーン 穴原 明司

■ 美術館魅力探索
☆美術館の魅力を一緒に探してみませんか
○ 11月10日(日) 11時からと2時からの2回
○ 協力:堂本印象美術館生涯学習ボランティアグループ「きぬかけ会」
少人数のグループ(5~6人)に分かれて、展示作品の鑑賞をしながら、普段は非 公開の場所や見過ごしてしまうような箇所など美術館施設の隅々まで探策します。当館のボランテイアがナビゲートします。(所要時間 約1時間)
○ 終了者には参加記念品(絵葉書、記念写真)を進呈。
○ 開始時間の5分前までに直接受付に申し込んで下さい。
※ 特別事業は、観覧料のみで参加可。
 ( 特別講演会は、直接別館会場へお越し頂いても結構です。無料。)